N-BOXターボはいらない?後悔しない選び方を徹底解説

軽自動車の中でも絶大な人気を誇るホンダ N-BOX。その購入を検討する際、多くの方が一つの選択に頭を悩ませます。それは、ターボエンジンを搭載したモデルを選ぶべきか、それともノンターボモデルで十分なのかという問題です。
インターネットで情報を集めていると、N-BOXのターボはいらないといった意見を目にすることもあるでしょう。パワフルな走りをイメージさせるターボですが、本当に自分にとってターボは必要か、慎重に考えたいところです。
また、価格の安いノンターボモデルを選んだ結果、後で力不足を感じてターボなしの選択を後悔する事態は避けたいものです。
この記事では、そうした疑問や不安を解消するために、客観的なデータや様々な利用シーンを想定しながら、N-BOXのターボモデルとノンターボモデルを徹底比較します。あなたの使い方に最適な一台を見つけるための、確かな判断材料を提供します。
- N-BOXのターボとノンターボの具体的な違い
- ターボが不要な人と必要な人の特徴
- ターボなしを選んで後悔しないための注意点
- 自分の使い方に合ったモデルを選ぶための判断基準
N-BOXでターボはいらないと考える方の判断基準

- 街乗り中心ならノンターボで十分な理由
- ノンターボエンジンの燃費性能のメリット
- ターボ車との車両本体価格の差は大きい
- 自動車税や任意保険料など維持費の違い
- N-BOXにターボは必要か?使用シーンで考える
- 高速道路の合流や追い越しでのパワー感
- 坂道や多人数乗車で感じる力不足とは
街乗り中心ならノンターボで十分な理由
N-BOXの購入を考える上で、主な使用用途が通勤や買い物、子供の送迎といった街乗り中心なのであれば、ノンターボモデルで十分な動力を感じられる可能性が高いです。
日本の市街地における走行環境は、信号や交差点でのストップ&ゴーが多く、法定速度も時速40kmから60km程度に制限されています。このような状況では、ターボエンジンが持つ本来のパワーを最大限に発揮する機会はほとんどありません。
ノンターボエンジンであっても、発進時の加速はスムーズであり、軽自動車ならではの軽快な走りを十分に体感できます。むしろ、アクセル操作に対して素直に反応するリニアな加速感は、ノンターボエンジン特有の魅力と考えることもできます。
したがって、日常的な利用範囲が市街地に限定されるのであれば、価格の高いターボモデルを選択する必要性は低いと言えます。
ノンターボエンジンの燃費性能のメリット
燃費性能は、車を維持していく上で非常に重要な要素です。この点において、ノンターボエンジンはターボエンジンよりも優れている傾向にあります。
理由はエンジンの構造にあります。ターボエンジンは、排気ガスの力を利用して圧縮した空気をエンジンに送り込むことでパワーを得ますが、その過程でより多くの燃料を消費します。一方、ノンターボエンジンは構造がシンプルであるため、燃費効率に優れています。
実際にカタログデータ(WLTCモード)を比較すると、その差は明確です。
グレード | エンジン | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
N-BOX FASHION STYLE | ノンターボ | FF | 21.6 |
N-BOX CUSTOM TURBO | ターボ | FF | 20.3 |
※上記は一例です。グレードや駆動方式により数値は異なります。
もちろん、実際の燃費は運転の仕方や道路状況によって大きく変動しますが、基本的なポテンシャルとしてノンターボモデルの方が燃料代を抑えられる可能性が高いです。日々のランニングコストを少しでも節約したいと考える方にとって、これは大きなメリットと考えられます。
ターボ車との車両本体価格の差は大きい
車を購入する際の初期費用をできるだけ抑えたいと考えるのは自然なことです。N-BOXのノンターボモデルは、ターボモデルと比較して車両本体価格が低く設定されており、経済的な負担を軽減できます。
この価格差は、ターボチャージャーとその関連部品の有無によるものです。一般的に、同じグレードで比較した場合、ターボモデルはノンターボモデルよりも10万円から20万円程度高価になることがほとんどです。
グレード比較(一例) | 車両本体価格(税込) | 価格差 |
N-BOX L | 1,648,900円~ | – |
N-BOX L・ターボ | 1,829,300円~ | +180,400円 |
※価格は変動する可能性があります。
この約18万円という差額があれば、高性能なカーナビゲーションシステムを導入したり、フロアマットやドライブレコーダーといった純正アクセサリーを充実させたり、あるいはスタッドレスタイヤの購入費用に充てたりすることも可能です。車の使い方を考えた上でターボの必要性が高くないと判断した場合、ノンターボを選ぶことで得られる経済的なメリットは非常に大きいものとなります。
自動車税や任意保険料など維持費の違い
車両本体価格だけでなく、購入後の維持費についても比較検討が必要です。ノンターボとターボでは、一部の費用に違いが生じる可能性があります。
自動車税は同額
まず、毎年の納付義務がある軽自動車税については、ノンターボもターボも同額です。軽自動車税はエンジンの排気量によって決まりますが、N-BOXはどちらのエンジンも660cc以下のため、税額に差は生まれません。この点は、どちらを選んでも変わらないコストとして認識しておくと良いでしょう。
任意保険料で差が出る可能性
一方で、任意保険料、特に車両保険に関しては差が出るケースがあります。保険料を算出する基準の一つに「型式別料率クラス」というものがあり、これは車種や型式の事故実績に基づいて設定されています。
一般的に、動力性能が高いターボモデルは、ノンターボモデルに比べて事故のリスクがやや高いと見なされ、料率クラスが高めに設定されることがあります。料率クラスが高くなれば、その分、車両保険の保険料は上がります。
ただし、この差は保険会社や契約者の年齢、等級によって異なるため、見積もりを取って具体的に比較することが大切です。
メンテナンス費用の比較
長期的な視点では、メンテナンス費用にも違いが現れる可能性があります。ターボエンジンは高温・高圧の環境で稼働するため、エンジンオイルにかかる負荷が大きくなります。そのため、メーカーはターボ車に対して、より高性能なオイルの使用や、ノンターボ車よりも短いサイクルでのオイル交換を推奨しています。これらの小さなコスト差が、長期間乗り続けることで積み重なっていくことも考慮に入れるべきです。
N-BOXにターボは必要か?使用シーンで考える
ここまで個別の要素を比較してきましたが、最終的にN-BOXにターボが必要かどうかの問いに対する答えは、あなたのライフスタイルや車の使い方によって決まります。
例えば、主な用途が平坦な市街地での短距離移動であり、一人で乗ることが多いのであれば、ノンターボの性能で不満を感じる場面は少ないと考えられます。燃費や初期費用のメリットを享受できる、賢い選択となり得ます。
しかし、週末には家族や友人を乗せて高速道路で遠出したり、アウトドアレジャーで山道を走ったりする機会が多い場合は、ターボの持つパワーの余裕が大きな安心感と快適性をもたらします。
このように、絶対的な正解はありません。ご自身のカーライフを具体的に想像し、どのようなシーンで車を使う可能性が高いのかを客観的に見極めることが、最適な一台を選ぶための鍵となります。
高速道路の合流や追い越しでのパワー感
高速道路を走行する機会が多い方にとって、ターボの有無は走行時の快適性や安心感に直結します。特に、料金所からの加速やインターチェンジでの本線合流といった場面で、その差は顕著に現れます。
ノンターボモデルでも、アクセルを深く踏み込めば本線の流れに乗ることは可能です。しかし、短い合流車線で素早く加速する必要がある場合などには、エンジン音が高まり、ドライバーが精神的な余裕を失いやすくなることもあります。
これに対してターボモデルは、アクセルを少し踏み込むだけで力強いトルクが発生し、スムーズかつ迅速に目標速度まで到達できます。追い越し車線へ移動して前方の車両を追い越す際も、余裕のある加速力は大きなアドバンテージです。
高速道路での長距離移動が多い方であれば、ターボによるストレスの少ない運転環境は、価格差以上の価値があると感じられるかもしれません。
坂道や多人数乗車で感じる力不足とは
車のエンジンに大きな負荷がかかる代表的なシチュエーションが、「坂道走行」と「多人数乗車」です。このような場面で、ノンターボモデルは力不足を感じやすい傾向にあります。
例えば、勾配のきつい上り坂では、ノンターボモデルだとアクセルを踏んでも速度が維持しにくく、エンジンが唸りを上げてしまうことがあります。特に、エアコンを使用している夏場はその傾向がより強まります。
また、大人3人や4人で乗車した場合、車両の総重量は大幅に増加します。平坦な道ではそれほど気にならなくても、少しの上り坂や発進加速の際に、車が重く感じられ、思い通りに加速しないというストレスを感じる可能性があります。
もし、お住まいの地域に坂道が多い、あるいは家族や友人を乗せて出かける機会が頻繁にあるという方は、ターボモデルの余裕あるパワーが、より快適なドライブ体験に繋がると考えられます。
後悔しない?N-BOXターボがいらない派の最終確認

- ターボなしで後悔する人のよくあるパターン
- エアコン使用時の走行性能の低下を考慮
- 購入前に試乗して加速フィーリングを確認
- リセールバリューはターボ車が有利な傾向
- まとめ:N-BOXはターボいらないという賢い選択
ターボなしで後悔する人のよくあるパターン
「最初は街乗りメインだと思っていたから」という理由でノンターボモデルを選んだものの、後にターボなしの選択で後悔する方には、いくつかの共通したパターンが見られます。
最も多いのが、購入後のライフスタイルの変化です。例えば、「転勤や引越しによって、通勤で高速道路やバイパスを使うことになった」「子供が大きくなり、家族で遠方のレジャースポットへ出かける機会が増えた」「趣味のアウトドアに目覚め、山道を走ることが多くなった」といったケースが挙げられます。
購入時点での使い方だけを基準に選んでしまうと、数年後の環境変化に対応できず、「やはりターボにしておけば良かった」と感じる可能性があります。現在のライフスタイルだけでなく、数年先の未来に起こりうる変化まで少し想像を巡らせておくことが、後悔しない車選びに繋がります。
エアコン使用時の走行性能の低下を考慮
特に見落としがちですが、重要なのがエアコン使用時のパワーダウンです。夏場の暑い日にエアコンを使用すると、車の動力性能は少なからず低下します。
これは、エアコンのコンプレッサーを作動させるために、エンジンのパワーが一部使われるためです。排気量の小さい軽自動車、特にノンターボモデルでは、このパワーダウンを体感しやすい傾向にあります。
具体的には、信号待ちからの発進がいつもより鈍く感じられたり、緩やかな上り坂でも加速がもたついたりすることがあります。エアコンを常時使用するような暑い地域にお住まいの方や、パワーダウンによる些細なストレスを避けたいと考える方は、この点も考慮に入れておくと良いでしょう。
ターボモデルであれば、元のパワーに余裕があるため、エアコン使用時の性能低下が気になりにくいという利点があります。
購入前に試乗して加速フィーリングを確認
ここまで様々なデータや利用シーンを基に解説してきましたが、最終的な判断を下す上で最も大切なのは、ご自身で実際に運転してフィーリングを確かめることです。スペック表の数値だけではわからない加速感やエンジン音、乗り心地は、個人の感覚によって大きく評価が分かれます。
ディーラーで試乗する際には、ぜひノンターボモデルとターボモデルの両方に乗ってみることをお勧めします。そうすることで、両者の違いをより明確に体感できます。
また、可能であれば、普段自分がよく利用する道や、少し負荷のかかる坂道などを試乗コースに含めてもらえないか相談してみるのも一つの手です。平坦な道を少し走るだけではわからない、実用シーンでのパフォーマンスを確認することが、購入後の「こんなはずじゃなかった」という後悔を防ぐ最善策となります。
リセールバリューはターボ車が有利な傾向
将来的に車を売却して乗り換える可能性を考慮に入れるなら、リセールバリュー、つまり再販価値についても知っておくべきです。一般的に、中古車市場においてはターボ搭載モデルの方が需要が高く、ノンターボモデルよりも高い査定額がつく傾向にあります。
これは、中古で軽自動車を探している層の中に、新車では価格が高くて手が出なかったパワフルなターボモデルを求める人たちが一定数存在するためです。特にN-BOXのような人気車種では、上級グレードや装備の充実したターボモデルは根強い人気を保ちます。
もちろん、リセールバリューは年式や走行距離、ボディカラー、車両の状態によって大きく変動するため、一概には言えません。しかし、数年後に乗り換えることを前提とするならば、購入時の価格差の一部が、売却時の査定額の差によって相殺される可能性も視野に入れておくと、より総合的な判断ができるでしょう。
まとめ:N-BOXはターボいらないという賢い選択
ここまでN-BOXのターボモデルとノンターボモデルについて、多角的に比較してきました。最終的に「N-BOXはターボいらない」という選択が、あなたにとって賢い選択となるかを見極めるためのポイントを以下にまとめます。
- 主な用途が市街地での運転に限定される
- 一人または二人での乗車がほとんどである
- 高速道路の利用頻度が月に1回未満である
- お住まいの地域に急な坂道が少ない
- 燃費性能を最も重視する
- 購入時の初期費用をできるだけ抑えたい
- 長期的なメンテナンスコストを節約したい
- アクセル操作にリニアに反応する走りが好み
- 将来のライフスタイルに大きな変化が見込まれない
- エアコン使用時の多少のパワーダウンは気にならない
- 中古車としてのリセールバリューはあまり重視しない
- 試乗した結果、ノンターボの走りで十分満足できた
- 差額でカーナビや他のオプションを充実させたい
- 軽自動車税が同額であることを理解している
- 穏やかで経済的な運転を心がけている







