新型N-BOXは売れてない!は嘘?販売台数と評判で徹底検証

「新型N-BOXが売れていないらしい」という噂を耳にして、購入を検討している方は不安に感じているかもしれません。フルモデルチェンジで期待が高かっただけに、失敗や後悔はしたくないと考えるのは当然のことです。
一部でささやかれる「ひどい」といった評価や、実際の燃費性能、見逃せない欠点の有無など、気になる点は多いでしょう。また、最新の売上ランキングで本当に順位を落としているのか、客観的なデータも知りたいところではないでしょうか。
この記事では、そうした疑問や不安を解消するため、「新型N-BOXが売れてない」という言説の真相を、実際の販売台数データ、ユーザーのリアルな口コミ、そして競合車種との比較から多角的に解き明かしていきます。
この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。
- 新型N-BOXの最新販売台数と市場での本当の立ち位置
- 「売れてない」と言われる背景にある具体的な要因
- デザインや価格、競合車種との客観的な比較情報
- 購入を検討する上で知っておくべきメリットと注意点
「新型N-BOXが売れてない」は本当?販売台数と評判を徹底分析

ここでは、「新型N-BOXが売れていない」という噂が事実なのかを、客観的なデータと実際のユーザー評価から検証していきます。
- 最新の販売台数データで見る販売状況
- 先代比較から見える販売ペースの傾向
- 口コミで囁かれるリアルな評価と実態
- 新型N–BOXの気になる現在の納期は?
- 人気グレードのターボモデル販売動向
最新の販売台数データで見る販売状況
新型N-BOXの販売状況を把握するため、まずは最新の販売台数データを見ていきます。一般社団法人 全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表する販売速報によると、新型N-BOXは登場後も軽自動車四輪車販売台数において、月間の首位を維持し続けている月がほとんどです。
例えば、2024年度の販売データを見ても、多くの月で2位以下に大差をつけてトップに立っていることが分かります。これは、依然として市場で最も支持されている軽自動車の一つであることを明確に示しています。
「売れていない」というイメージとは裏腹に、絶対的な販売台数を見れば、新型N-BOXは「最も売れている軽自動車」である事実に変わりはありません。ただし、注目すべきは販売台数の「中身」や「推移」であり、それらが噂の火種となっている可能性が考えられます。
対象期間 | N-BOXシリーズ販売台数 | 軽自動車市場順位 |
2024年4月 | 14,008台 | 1位 |
2024年5月 | 13,001台 | 1位 |
2025年1月(予測) | 約15,000台 | 1位(予測) |
注: 2025年1月のデータは仮の予測値です。実際の販売台数は変動します。
このように、具体的な数値を見る限り、販売不振に陥っているとは言えない状況です。
先代比較から見える販売ペースの傾向
新型N-BOXが「売れていない」と言われる一つの要因は、先代モデルの圧倒的な販売実績との比較にあります。2代目N-BOXは、モデル末期に至るまで驚異的な販売台数を維持し、何度も年間販売台数トップに輝きました。
これに対して、3代目となる新型モデルは、発売直後のいわゆる「ご祝儀相場」が期待されたほど爆発的ではなかったという見方があります。先代モデルの販売台数があまりにも高水準だったため、それと比較すると「ペースが落ちている」「勢いがない」と感じる人がいるのです。
また、先代モデルからの乗り換えを検討していたユーザー層の多くが、すでにモデルチェンジ前に駆け込みで購入した、あるいは新型のデザインや価格設定を見て購入を見送った、という可能性も指摘されています。したがって、絶対数では売れているものの、市場の期待値が高すぎたために、相対的に「売れていない」という印象が生まれていると考えられます。
口コミで囁かれるリアルな評価と実態
販売台数データだけでは見えてこない、ユーザーのリアルな声にも耳を傾けてみましょう。インターネットの口コミサイトやSNSでは、新型N-BOXに対する様々な意見が投稿されています。
ポジティブな評価
肯定的な意見としては、「内外装の質感が向上した」「乗り心地が良くなった」「静粛性が高まった」といった声が多く見られます。特に、インパネ周りがすっきりしたことによる視界の良さや、ホンダ独自の安全運転支援システム「Honda SENSING」の機能向上を評価する声は少なくありません。シンプルで飽きのこないデザインを好意的に受け止めているユーザーもいます。
ネガティブな評価
一方で、否定的な意見の主なものとして「デザインが代わり映えしない」「価格が高くなった」「メーターがハンドルの奥になって見にくい」といった点が挙げられます。特にデザインに関しては、キープコンセプトであるがゆえに新鮮味に欠けると感じる層が一定数存在します。また、先代モデルから乗り換えを検討したユーザーからは、価格上昇分の価値を見出しにくいという厳しい意見も出ています。
これらの口コミから、新型N-BOXは堅実な進化を遂げた一方で、変化の少なさや価格設定が、一部のユーザー層の期待に応えきれていない側面も浮き彫りになります。
新型N-BOXの気になる現在の納期は?
発売当初、自動車業界全体を悩ませていた半導体不足やサプライチェーンの混乱は、新型N-BOXの生産にも影響を与えていました。一時期は納車まで半年以上かかることもあり、この長い納期が販売の機会損失につながっていた可能性は否定できません。
しかし、2025年現在、生産体制は大幅に改善され、納期は着実に短縮されています。グレードやメーカーオプションによって多少の差はありますが、多くの仕様で契約から2~4ヶ月程度で納車されるケースが増えているようです。
納期が正常化しつつあることは、販売台数を安定させる上でプラスの材料です。ただし、人気のカスタムモデルや特定のボディカラーは依然として納期が長くなる傾向があるため、購入を検討する際は販売店に最新の納期情報を確認することが大切です。
人気グレードのターボモデル販売動向
N-BOXのラインアップにおいて、ターボエンジン搭載モデルは常に人気の選択肢です。高速道路での走行や多人数乗車が多いユーザーにとって、力強い走りを実現するターボは魅力的に映ります。
新型N-BOXにおいても、ターボモデルの人気は健在です。ただし、一部では「NA(ノンターボ)モデルとの価格差が大きくなった」「街乗りメインならNAで十分」といった声もあり、購入時に悩む人が多いのも事実です。
販売比率を見ると、依然としてNAモデルが主力ではあるものの、走りにこだわる層からのターボモデルへの支持は根強いものがあります。
特に、上級グレードである「カスタム」ではターボを選ぶ比率が高くなる傾向にあります。ターボモデルの販売が堅調であることは、N-BOXが多様なニーズに応える力を持っている証左と言えるでしょう。
「新型N-BOXは売れてない」と言われる理由を多角的に検証

絶対的な販売台数では首位を走りながらも、なぜ「売れていない」という声が上がるのでしょうか。ここでは、その背景にある価格設定やデザイン、競合の動向などを深掘りして分析します。
- 価格の値上げは販売にどう影響したか
- 新しいデザインの評判は賛否両論か
- 内装の質感に対するユーザーの評価
- スペーシアなど競合車種の台頭と影響
- カスタムモデルの売れ行きと評価
- 結論:新型N-BOXは売れてない訳ではない
価格の値上げは販売にどう影響したか
新型N-BOXが「売れていない」と言われる最も大きな理由の一つが、車両本体価格の値上げです。先代モデルと比較して、全体的に価格設定が上昇しました。
グレード | 2代目(最終モデル)価格 | 3代目(現行モデル)価格 | 価格差 |
N-BOX G | 1,468,500円 | 1,648,900円 | +180,400円 |
N-BOX L | 1,599,400円 | 1,758,900円 | +159,500円 |
N-BOX CUSTOM L | 1,824,900円 | 1,849,100円 | +24,200円 |
N-BOX CUSTOM L ターボ | 1,934,900円 | 2,049,300円 | +114,400円 |
※いずれもFFモデルのメーカー希望小売価格(税込)
この価格上昇は、最新の安全装備「Honda SENSING」の標準装備化や、原材料費・物流費の高騰などが背景にあります。しかし、消費者から見れば、単純な値上げと映ることは避けられません。特に、軽自動車に「手頃さ」を求める層にとっては、この価格設定が購入のハードルを上げたと考えられます。結果として、予算の都合で他の安価な車種に流れたり、購入自体を見送ったりするケースを生んでいる可能性は十分に考えられます。
新しいデザインの評判は賛否両論か
前述の通り、新型N-BOXのデザインは、成功した先代のイメージを色濃く残す「キープコンセプト」です。このアプローチは、N-BOXらしさを求める既存ファンからは安心感があると評価されています。シンプルで洗練された外観は、誰にでも受け入れられやすい普遍性を持っています。
一方で、フルモデルチェンジに対する期待が大きかった層からは、「新鮮味がない」「手抜きに見える」といった厳しい意見が出ているのも事実です。特に、ライバル車がデザインを大きく変更してくる中で、N-BOXの変化の少なさが物足りなく映ってしまうのです。
この賛否両論の状態が、「新しいN-BOXは魅力に欠ける」という印象につながり、「だから売れていないのでは?」という憶測を呼ぶ一因となっているようです。
内装の質感に対するユーザーの評価
新型N-BOXの内装は、水平基調のデザインと7インチTFT液晶メーターの採用が大きな特徴です。特に、メーターをダッシュボードの上部、ハンドルの奥に配置したことで、運転中の視線移動が少なくなり、安全性が向上した点は高く評価されています。
内装全体の質感についても、プラスチックの素材感は否めないものの、デザインの工夫によってチープさを感じさせないという意見が多いです。しかし、一部のユーザーからは「先代の方が豪華に見えた」「ライバル車と比べると質感が物足りない」といった声も聞かれます。
特に、価格が上昇した分、内装にもさらなる高級感を期待していたユーザーにとっては、期待外れと映ったのかもしれません。この内装の評価も、購入を左右する一つの要素となっていることがうかがえます。
スペーシアなど競合車種の台頭と影響
新型N-BOXを取り巻く市場環境で無視できないのが、強力なライバルであるスズキ・スペーシアの存在です。N-BOXとほぼ同時期にフルモデルチェンジした新型スペーシアは、ユニークな内外装デザインや、後席の「マルチユースフラップ」といった独自の快適装備を武器に、販売台数を大きく伸ばしています。
N-BOXがキープコンセプトで堅実な進化を選んだのに対し、スペーシアは分かりやすい「変化」と「新機能」でアピールしてきました。この対照的なアプローチが、市場の注目を二分する形になっています。
軽スーパーハイトワゴンという同じ土俵で、魅力的なライバルが登場したことにより、これまでN-BOX一択だったユーザー層がスペーシアに流れたことは想像に難くありません。この競合の激化が、N-BOXの販売ペースに影響を与えていることは間違いないでしょう。
カスタムモデルの売れ行きと評価
標準モデルと並ぶN-BOXのもう一つの柱が、精悍なデザインが特徴の「N-BOX カスタム」です。新型では、フロントグリルに立体的なデザインを採用し、より存在感を増しています。
カスタムモデルは、その見た目の良さから常に高い人気を誇ります。しかし、新型カスタムに対しても、「標準モデルとの違いが分かりにくい」「先代の方が迫力があった」という意見が見られます。特に、最上級グレードの価格が200万円を超える設定になったことで、他のコンパクトカーも視野に入ってくるため、購入に慎重になるユーザーも増えています。
標準モデルと同様、カスタムもまた、絶対的な人気は維持しつつも、価格やデザインの変化に対する評価が分かれている状況です。この点が、シリーズ全体の販売台数に微妙な影響を与えていると考えられます。
結論:新型N-BOXは売れてない訳ではない
これまでの分析を総合すると、「新型N-BOXは売れていない」という言説は、必ずしも正確ではないことが分かります。いくつかのポイントを箇条書きでまとめます。
- 月間販売台数では依然として軽自動車トップを維持
- 「売れてない」は圧倒的だった先代モデルとの比較で生まれた印象
- キープコンセプトのデザインは安心感と物足りなさが共存
- 安全装備の充実と引き換えに車両価格が上昇
- 価格上昇が購入のハードルを上げている側面は否定できない
- ライバルである新型スペーシアの登場で顧客が分散
- 納期は改善傾向にあり販売機会の損失は減少しつつある
- 内装の質感やメーター位置の変更は評価が分かれる
- ターボモデルは根強い人気を維持している
- カスタムモデルも価格とデザインの評価が賛否両論
- 市場の期待値が高すぎた反動という側面がある
- 絶対王者からの「盤石だが以前ほどの圧勝ではない」状態
- 購入を検討する際は実車確認と試乗が不可欠
- 燃費や安全性能など基本性能は着実に進化している
- 最終的に「売れていない」のではなく「売れ方が変化した」と捉えるべき







