ハスラーのエンジンがかからない原因と対処法|自分でできる確認手順も解説

スズキの人気車種ハスラーで、ある日突然エンジンがかからなくなると、非常に焦ってしまうものです。通勤やレジャーなど、日々の生活に欠かせない車が動かない状況は、大きな不安とストレスを感じさせます。
特に、原因が全く分からない場合、どこから手をつけて良いか途方に暮れてしまうかもしれません。
この記事では、「ハスラーのエンジンがかからない」という問題に直面したあなたが、落ち着いて対処できるよう、ガス欠やバッテリー上がりといった初歩的な原因から、セルモーターの故障といった専門的なトラブルまで、考えられる原因を網羅的に解説します。
さらに、もしもの時に頼りになるJAFや自動車保険のロードサービスの活用法、そして気になる修理費用の目安についても、分かりやすくまとめています。この記事を読めば、あなたのハスラーがなぜ動かないのか、その原因を切り分け、適切な次の行動を判断するための知識が身につきます。
この記事を読むことで、あなたは以下の点について深く理解できます。
- エンジンがかからない時に自分で確認できる基本的なチェック項目
- バッテリー上がりと他の故障との具体的な見分け方
- 専門家への依頼が必要となる重度な故障の症状
- JAFや自動車保険のロードサービスを賢く利用する方法

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ハスラーのエンジンがかからない時にまず確認すべき原因

ハスラーのエンジンが突然かからなくなった場合、深刻な故障を疑う前に、ご自身で簡単に確認できることがいくつかあります。意外と見落としがちなポイントも多いため、まずは落ち着いて以下の項目を一つずつチェックしていきましょう。
- 単純なガス欠を見逃していないか
- バッテリー上がりの症状と見分け方
- シフトポジションがP以外になっていないか
- ハンドルロック作動時の解除方法
- キーレスエントリーの電池は切れていないか
- エンジンオイルの量は適切か
- ヒューズが切れている可能性も探る
単純なガス欠を見逃していないか
エンジンがかからない原因として、最も基本的で見落としがちなのがガス欠です。燃料計の針が「E」を指していないか、まずはメーターパネルを確認してください。
最近の車は燃費計の表示を信じすぎて、燃料計の確認を怠ってしまうケースがあります。また、坂道に駐車している場合、燃料タンクが傾くことで燃料計が正確な残量を指していない可能性も考えられます。
もし燃料警告灯が点灯している、あるいは点灯していたことを思い出した場合は、ガス欠が原因である可能性が非常に高いです。
この場合、自分でガソリンスタンドへ燃料を買いに行くか、JAFや加入している自動車保険のロードサービスに連絡して給油を依頼する必要があります。
ただし、ロードサービスによる給油は、多くの場合でガソリン代が実費となる点に注意が必要です。まずは、最も単純な原因であるガス欠を疑ってみることが、問題解決への第一歩となります。
バッテリー上がりの症状と見分け方
ガス欠の次に多い原因が、バッテリー上がりです。バッテリーはエンジンを始動させるセルモーターを回すだけでなく、車内の電装品にも電力を供給しています。そのため、バッテリーが上がると特有の症状が現れます。
バッテリー上がりの主な症状
エンジンをかけようとキーを回したり、プッシュスタートボタンを押したりした際に、「キュルキュル」というセルモーターの音がいつもより弱い、または「カチッ」という音がするだけで回らない場合は、バッテリー上がりを強く疑います。
他にも、以下のような症状がないか確認してください。
- ヘッドライトが点灯しない、または非常に暗い
- 室内灯(ルームランプ)が点かない、または暗い
- メーターパネルの表示が消える、または暗い
- パワーウィンドウの動きが遅い、または動かない
これらの症状が複数当てはまる場合、バッテリーの電力が不足している可能性が極めて高いです。ヘッドライトの消し忘れや半ドアによる室内灯のつけっぱなし、長期間車に乗らなかったことなどが主な原因として考えられます。
シフトポジションがP以外になっていないか
オートマチック車(AT車)には、誤発進を防ぐための安全装置が備わっています。
そのため、ハスラーもシフトポジションが「P(パーキング)」または「N(ニュートラル)」に入っていないと、エンジンを始動させることができません。
運転後、慌てていてシフトレバーを「D(ドライブ)」や「R(リバース)」に入れたままエンジンを切ってしまった場合、次に乗る際にエンジンがかからず戸惑うことがあります。これは故障ではなく、正常な安全機能が作動している状態です。
もしエンジンがかからない場合は、一度メーターパネル内のシフトポジション表示を確認し、「P」の位置にレバーがしっかりと入っているか確かめてください。
意外とこの単純な操作ミスが原因であることも少なくありませんので、落ち着いて確認してみましょう。
ハンドルロック作動時の解除方法
エンジンを停止した後にハンドルを動かすと、盗難防止機能であるハンドルロックがかかることがあります。
このハンドルロックが作動している状態では、安全のためにエンジンキーが回らなくなったり、プッシュスタートボタンを押しても反応しなくなったりします。
もしキーが回らない、またはプッシュスタートボタンが反応しない場合は、ハンドルロックを疑ってみてください。解除方法は非常に簡単です。
ハンドルを左右どちらかに少し力を入れながら、同時にエンジンキーを回す(またはプッシュスタートボタンを押す)ことで、ロックが解除されてエンジンを始動できます。
片手でハンドルを動かし、もう片方の手でキー操作を行うとスムーズです。故障と勘違いしやすい症状の一つですが、この操作で解決することがほとんどです。
キーレスエントリーの電池は切れていないか
最近のハスラーに標準装備されているキーレスエントリー(スマートキー)は、常に微弱な電波を発信しているため、内蔵されている電池を消耗します。この電池が切れてしまうと、車がキーを認識できなくなり、エンジンをかけることができなくなります。
スマートキーの電池が消耗してくると、メーターパネル内に電池交換を促す警告メッセージが表示されることがあります。また、ドアの施錠・解錠がしにくくなるといった前兆が現れることも多いです。
もし電池切れが疑われる場合は、以下の方法で応急的にエンジンをかけることができます。
- スマートキーに内蔵されているメカニカルキーを取り出す。
- そのメカニカルキーでドアの鍵を開ける。
- ブレーキペダルを踏みながら、スマートキー本体(ロゴマーク部分)をプッシュスタートボタンに接触させる。
- ボタンのランプが点灯したら、そのままボタンを押してエンジンを始動させる。
この方法でエンジンがかかったら、早急にスマートキーの電池を交換しましょう。電池はカー用品店や家電量販店、コンビニなどで購入可能です。
エンジンオイルの量は適切か
エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑や冷却、洗浄など多くの重要な役割を担っています。
このエンジンオイルが極端に不足している、または劣化している場合、エンジン保護のために始動しない、あるいはエンジン自体が焼き付きなどの深刻なダメージを負っている可能性があります。
エンジンオイルの量は、エンジンルーム内にあるオイルレベルゲージで確認できます。
オイル量の確認手順
- 車を平坦な場所に停車させ、エンジンを停止します。
- エンジン停止後、5分ほど待ってからボンネットを開けます。
- 黄色やオレンジ色の取っ手が付いたオイルレベルゲージを引き抜きます。
- 一度ウエス(布)でゲージの先端をきれいに拭き取ります。
- 再度ゲージを奥までしっかりと差し込み、もう一度引き抜きます。
- ゲージの先端に付着したオイルの位置が、上限(F)と下限(L)の間にあれば正常です。
もしオイルが下限よりも下にある場合は、オイル不足です。速やかに補充または交換が必要となります。また、量が適切でもオイルが真っ黒に汚れていたり、粘度がなくなっていたりする場合も交換時期のサインです。
ヒューズが切れている可能性も探る
車には様々な電気系統を過電流から保護するためのヒューズが使われています。エンジン始動に関わる重要な部分、例えば燃料ポンプやスターター(セルモーター)などを制御するヒューズが切れてしまうと、エンジンがかからなくなります。
ヒューズボックスは、運転席の足元やエンジンルーム内に設置されていることが一般的です。蓋の裏側などに、どのヒューズがどの電気系統に対応しているかを示す配置図が記載されています。
自分でヒューズを確認することも可能ですが、切れている原因を特定せずに交換しても、またすぐに切れてしまう可能性が高いです。
後付けの電装品などが原因でショートしているケースも考えられます。
ヒューズ切れが疑われる場合は、自分で無理に対処しようとせず、ディーラーや整備工場などの専門家に見てもらうことをお勧めします。
専門家へ相談?ハスラーのエンジンがかからない重度な原因

これまで紹介した基本的な項目を確認してもエンジンがかからない場合、残念ながら部品の故障など、より専門的な対応が必要な原因が考えられます。ここでは、専門家による診断や修理が必要となる可能性が高い、重度な原因について解説します。
セルモーターの故障が疑われる症状
セルモーター(スターター)は、エンジンを始動させるために、バッテリーの電力を使ってクランクシャフトを強制的に回転させるモーターです。
この部品が故障すると、バッテリーが正常であってもエンジンをかけることができなくなります。
セルモーターの故障が疑われる症状は、バッテリー上がりの症状と似ていますが、明確な違いがあります。
キーを回したりプッシュスタートボタンを押したりした際に、「カチカチ」というリレーの作動音だけが聞こえ、モーターの回転音(キュルキュル音)が全くしない、あるいは「ジジジ」といった異音がする場合は、セルモーター本体の故障の可能性が高いです。
バッテリー上がりとの大きな違いは、ヘッドライトや室内灯などの電装品は問題なく明るく点灯する点です。
電装品が正常に作動するにもかかわらず、エンジン始動の気配だけがない場合は、セルモーターの不調を疑いましょう。この修理は専門的な知識と工具が必要なため、速やかに専門業者に連絡してください。
燃料ポンプの不調でガス欠に似た症状
燃料ポンプは、燃料タンクからエンジンへガソリンを圧送する重要な部品です。このポンプが故障すると、タンクにガソリンが十分入っていてもエンジンに燃料が供給されず、結果としてガス欠と似た症状を引き起こします。
燃料ポンプの故障の場合、セルモーターは「キュルキュル」と元気に回るのに、エンジンが全くかかる気配がない、という特徴的な症状が出ます。初爆(エンジンがかかりそうでかからない状態)すらないことが多いです。
故障の前兆として、走行中に「ウィーン」というような異音が後部座席の下あたりから聞こえることがあります。
燃料ポンプは消耗品であり、走行距離が伸びてくると故障のリスクが高まります。
セルは回るのにエンジンがかからない場合は、この燃料ポンプの不調も原因の一つとして考えられます。これもまた、専門家による診断と交換作業が必要です。
どうにもならない時はJAFを呼ぶ
自分で原因を特定できない、または対処が難しい場合は、無理をせずにプロの助けを借りるのが賢明です。その代表的な選択肢が、JAF(日本自動車連盟)です。
JAFは全国どこでも24時間365日体制で駆けつけてくれるロードサービスの専門機関です。バッテリー上がりやガス欠といった軽微なトラブルはもちろん、専門的な知識が必要な故障診断や、修理工場へのけん引(レッカー移動)まで幅広く対応してくれます。
JAFの大きなメリットは、会員であれば多くの作業が無料で受けられる点です(部品代や燃料代は別途必要)。非会員でも利用できますが、その場合は全ての作業が有料となり、費用は割高になります。
作業内容 | 会員料金 | 非会員料金(一般道・昼間) |
---|---|---|
バッテリー上がり(始動) | 無料 | 13,130円 |
ガス欠(給油作業) | 無料 | 8,380円 + ガソリン代 |
キー閉じこみ(解錠) | 無料 | 15,230円 |
けん引(レッカー移動) | 15kmまで無料 | 13,130円 + 730円/km |
万が一の事態に備えて、JAFへの加入を検討しておくのも良い選択です。
自動車保険のロードサービスも活用
現在加入している自動車保険(任意保険)に、ロードサービスが付帯している場合も多いです。JAFに加入していなくても、このサービスを利用してトラブルに対応できる可能性があります。
多くの保険会社のロードサービスには、以下のような内容が含まれています。
- バッテリー上がりの応急作業
- ガス欠時の給油サービス(10リットルまで無料など)
- キー閉じこみの解錠
- スペアタイヤ交換
- 指定修理工場などへのレッカー移動(一定距離まで無料)
保険会社のロードサービスは、保険契約者であれば無料で利用できるのが最大のメリットです。ただし、JAFと比較していくつかの注意点があります。
例えば、利用回数に年間1回などの制限が設けられている場合や、無料でけん引できる距離がJAFよりも短い場合があります。
エンジンがかからないトラブルが発生したら、まずはご自身の自動車保険の証券やアプリを確認し、どのようなロードサービスが利用できるのか、連絡先はどこかを確認してみましょう。
原因別の修理費用の目安について
専門家による修理が必要となった場合、気になるのがその費用です。原因によって修理費用は大きく変動します。以下に、ハスラーでエンジンがかからなくなる代表的な故障と、その修理費用の目安をまとめました。
修理・交換箇所 | 費用の目安(部品代 + 工賃) | 備考 |
---|---|---|
バッテリー交換 | 10,000円 ~ 30,000円 | バッテリーの性能や種類(アイドリングストップ車用など)で変動 |
セルモーター交換 | 30,000円 ~ 60,000円 | リビルト品(再生品)を使えば費用を抑えられる場合がある |
燃料ポンプ交換 | 40,000円 ~ 80,000円 | 部品代が高価な傾向にあり、工賃も比較的高め |
オルタネーター交換 | 50,000円 ~ 100,000円 | バッテリーを充電する発電機。故障するとバッテリー上がりの原因になる |
これはあくまで一般的な目安であり、車種の年式や依頼する工場(ディーラーか一般の整備工場か)によって金額は前後します。
正確な費用については、必ず修理を依頼する前に見積もりを取るようにしてください。高額な修理になる場合は、車の乗り換えを検討するきっかけになるかもしれません。
まとめ:ハスラーのエンジンがかからない時の対処法
この記事では、ハスラーのエンジンがかからないというトラブルに見舞われた際の、原因と対処法について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントをまとめます。
- ハスラーのエンジンがかからない時はまず冷静になることが大切
- 最初に確認すべきはガス欠やバッテリー上がりなどの基本的な原因
- 燃料計の針がEを指していないか必ず確認する
- ライトが暗い、セル音が弱い場合はバッテリー上がりを疑う
- ヘッドライトの消し忘れがバッテリー上がりの主な原因
- シフトレバーが「P」に入っているかを確認する
- ハンドルロックがかかっている場合はハンドルを動かしながらキーを回す
- スマートキーの電池切れもエンジン不動の原因になる
- セルモーターが回る音はするがエンジンがかからない場合は燃料系を疑う
- 「カチカチ」という音だけならセルモーターの故障の可能性が高い
- 自分で原因が分からない場合は無理をしない
- JAFは会員なら多くのサービスが無料で受けられる
- 加入している自動車保険のロードサービスも確認する
- 保険のロードサービスは利用回数に制限がある場合も
- 専門家による修理費用の目安を把握しておく
ハスラーのエンジンがかからない状況は誰にとっても不安なものですが、順を追って確認することで、原因を特定し、適切な行動をとることができます。この情報が、あなたのトラブル解決の一助となれば幸いです。











