【徹底検証】ハスラーのターボは壊れやすい?故障原因と中古車の注意点

スズキの人気軽自動車ハスラーについて調べていると、「ハスラーのターボは壊れやすい」という評判が気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
人気モデルであるハスラーのターボエンジン搭載車は、その力強い加速性能に魅力を感じる一方で、故障リスクや維持費、燃費について不安を抱くのは当然のことです。
特に中古車での購入を検討している場合、R06A型エンジンの評判や、適切なオイル交換といったメンテナンスの重要性、初期型と2代目の違いなど、知っておくべき注意点が多く存在します。
この記事では、それらの不安や疑問を解消するため、ハスラーのターボが壊れやすいと言われる背景を深く掘り下げ、具体的な故障の傾向から、長く乗り続けるための知識までを網羅的に解説していきます。
この記事を読むことで、以下の点についての理解が深まります。
- ハスラーのターボ車で実際に報告されている故障の傾向
- エンジンの寿命を延ばすために不可欠なメンテナンス方法
- 初代モデルと2代目モデルの具体的な改善点や違い
- 後悔しない中古ターボ車選びの具体的なチェックポイント

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ハスラー ターボが壊れやすいと言われる理由の検証

- ハスラーターボに多い故障の傾向
- R06A型エンジンの特徴と注意点
- 初期型モデルで報告されている不具合
- ターボチャージャーの寿命はどれくらいか
- オイル交換が寿命に与える影響
- 2代目ハスラーでの改善点について
ハスラーターボに多い故障の傾向
ハスラーのターボモデルにおいて、特に報告されることが多い故障は、エンジン内部の部品に関連するものです。中でも、ピストンのリングが固着してしまう「ピストンリングの固着」は、代表的なトラブルとして挙げられます。
これが発生すると、エンジンオイルが燃焼室に入り込んでしまい、オイル消費が激しくなる、マフラーから白煙が噴出するといった症状を引き起こすことがあります。
また、ターボチャージャー自体も精密な部品であるため、トラブルが発生しやすい箇所です。具体的には、タービンの軸が焼き付いたり、異音が発生したりするケースが報告されています。
これらの不具合は、エンジンオイルの管理状態が大きく影響することが多く、メンテナンスを怠ると発生リスクが高まる傾向にあります。
他にも、初期型モデルに搭載されていた「S-エネチャージ」に関連するISG(モーター機能付発電機)の不具合や、エアコンシステムのトラブルなども散見されます。したがって、ハスラーのターボ車が直面する可能性のある故障は多岐にわたると考えられます。
R06A型エンジンの特徴と注意点
ハスラーのターボモデルに搭載されている「R06A型エンジン」は、スズキの多くの軽自動車に採用されている信頼性の高いエンジンです。
可変バルブタイミング機構(VVT)などを採用し、優れた燃費性能と走行性能の両立を目指して設計されています。しかし、いくつかの注意すべき特徴も持ち合わせています。
このエンジンは、燃費を重視した設計思想から、使用するエンジンオイルの粘度が非常に低く設定されています(例:0W-20)。
低粘度オイルはエンジンの抵抗を減らす一方で、油膜が切れやすいという側面も持っており、特に高温・高負荷になりがちなターボエンジンでは、オイル管理が一層シビアになります。
また、エンジン内部の部品、例えばタイミングチェーンは、オイルによって潤滑され、適正な張りが保たれる仕組みです。オイル交換を怠ると、チェーンが伸びたり、テンショナーが正常に作動しなくなったりして、異音やエンジンの不調につながる可能性があります。
これらのことから、R06A型エンジンの性能を維持するためには、メーカーが指定する適切なサイクルでのオイル交換が極めて大切になると言えます。
初期型モデルで報告されている不具合
2014年に登場した初代ハスラー(MR31S/MR41S型)は、そのデザイン性で大ヒットしましたが、いくつかの特有の不具合が報告されています。前述の通り、R06A型エンジンにおけるオイル消費の問題は、特に初期の生産モデルで指摘されることが多い点です。
加えて、初代モデルに搭載された簡易的なハイブリッドシステム「S-エネチャージ」も注意が必要な部分です。
このシステムの中核を担うISGが故障すると、アイドリングストップ機能が停止したり、最悪の場合はエンジンが始動しなくなったりすることがあります。交換には高額な費用がかかるケースもあるため、中古車を選ぶ際には特に注意深く確認したいポイントです。
その他、足回りからの異音や、内装部品のきしみ音など、経年劣化に伴う細かいトラブルも報告されています。
もちろん、全ての初期型モデルでこれらの不具合が発生するわけではありませんが、中古車市場では年式が古く、走行距離が多い車両も増えているため、購入を検討する際はリスクを理解しておくことが求められます。
ターボチャージャーの寿命はどれくらいか
軽自動車に搭載されるターボチャージャーの寿命は、一般的に走行距離10万キロが一つの目安とされています。しかし、これはあくまで目安であり、乗り方やメンテナンス状況によって大きく変動します。
ターボチャージャーは、排気ガスの力でタービン(羽根車)を毎分10万回転以上もの高速で回転させ、空気を圧縮してエンジンに送り込む装置です。
この超高速回転する軸を支えているのがエンジンオイルであり、オイルの質や量がターボの寿命を直接的に左右します。
例えば、エンジン停止直後にすぐにエンジンを切る「アフターアイドリング」を全く行わない運転や、オイル交換を長期間怠るなどの行為は、ターボに深刻なダメージを与える可能性があります。
逆に、こまめなオイル交換や丁寧な運転を心がけることで、15万キロ、20万キロと問題なく作動し続けるケースも少なくありません。要するに、ターボチャージャーの寿命は、オーナーのメンテナンス意識次第で大きく変わるということです。
オイル交換が寿命に与える影響
ハスラーのターボエンジンにとって、オイル交換は最も重要なメンテナンス項目と言っても過言ではありません。ターボエンジンは、構造上、ノンターボエンジンに比べてエンジンオイルが高温にさらされやすく、劣化が早いという特性を持っています。
劣化したオイルを使い続けると、以下のような様々な問題を引き起こす可能性があります。
- 潤滑性能の低下: エンジン内部の金属部品が摩耗しやすくなる。
- 冷却性能の低下: ターボチャージャーの軸受けなどが焼き付く原因となる。
- 清浄性能の低下: エンジン内部にスラッジ(汚れの塊)が溜まり、オイルの通り道を塞いでしまう。
これらの問題が、前述したピストンリングの固着やターボチャージャーの故障に直結します。メーカーが推奨する交換サイクルは、通常走行で7,500kmまたは半年、シビアコンディション(坂道や短距離走行が多いなど)ではその半分の3,750kmまたは3ヶ月とされています。
ハスラーのターボ車を長く健康な状態で維持するためには、少なくともメーカーの推奨サイクルを守り、できればより短いサイクルでオイル交換を実施することが鍵となります。
2代目ハスラーでの改善点について
2020年に登場した2代目ハスラー(MR52S/MR92S型)では、初代モデルで指摘された点が各所で改善されています。
プラットフォームには新世代の「HEARTECT(ハーテクト)」が採用され、剛性の向上と軽量化を実現し、走行安定性や乗り心地が大幅に向上しました。
エンジンに関しては、ターボ車には引き続きR06A型が搭載されていますが、マイルドハイブリッドシステムが刷新されました。発電効率に優れた新しいISGを採用し、減速時のエネルギー回生量を増やすなど、燃費性能の向上が図られています。
また、快適装備や安全装備も大きく進化しています。特に、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」が全車標準装備(一部グレード除く)となり、衝突被害軽減ブレーキや後退時ブレーキサポートなどが搭載され、安全性が格段に高まりました。
これらの改良により、2代目ハスラーは初代の魅力を受け継ぎつつ、より完成度の高いモデルへと進化していると考えられます。
「ハスラー ターボは壊れやすい」説を覆すための知識

ノンターボ車との走りの違いを比較
ハスラーのターボ車とノンターボ車の最も大きな違いは、やはり動力性能です。特に、坂道や高速道路での合流など、力が必要な場面でその差は顕著に現れます。
項目 | ターボ車 (2代目) | ノンターボ車 (2代目) |
---|---|---|
最高出力 | 64PS/6,000rpm | 49PS/6,500rpm |
最大トルク | 98N・m/3,000rpm | 58N・m/5,000rpm |
特徴 | 低回転から力強く、高速走行が得意 | 街乗り中心であれば十分、燃費が良い |
表からも分かる通り、ターボ車はノンターボ車に比べて、より低い回転数で大きなトルクを発生させます。
これは、アクセルを少し踏んだだけでもスムーズに加速することを意味し、運転時のストレス軽減につながります。
一方で、ノンターボ車は絶対的なパワーでは劣るものの、街乗りがメインであれば十分な性能を持ち、車両価格が安く、燃費が良いというメリットがあります。
どちらを選ぶかは、主にどのようなシーンで車を使用するかというライフスタイルによって決まると言えるでしょう。
ターボならではの力強い加速性能
ハスラーのターボモデルが持つ最大の魅力は、軽自動車の規格とは思えないほどの力強い加速性能です。
ターボチャージャーによって過給された空気は、より多くの燃料を効率よく燃焼させることを可能にし、660ccという排気量以上のパワーを生み出します。
この恩恵を最も感じられるのは、発進時や追い越し時です。信号待ちからのスタートでは、車重を感じさせない軽快な加速を見せ、流れの速い幹線道路でも余裕を持って走行できます。
また、高速道路の本線へ合流する際も、アクセルを踏み込むとスムーズに目標速度まで到達するため、安心して運転に集中できます。
大人数で乗車する機会が多い方や、山道などアップダウンの激しい道を走ることが多い方にとっては、この加速性能が大きな安心感と快適性をもたらしてくれます。
ノンターボ車で感じるような「もう少しパワーがあれば」という場面が少なくなる点は、ターボ車を選ぶ大きなメリットです。
気になる実燃費はどの程度か
ターボ車はパワフルな分、燃費が悪いというイメージがありますが、現在のハスラーはマイルドハイブリッドシステムのアシストもあり、優れた燃費性能を実現しています。
カタログ燃費(WLTCモード)を見ると、2代目ハスラーの場合、ターボ車(2WD)が22.6km/Lであるのに対し、ノンターボ車(2WD)は25.0km/Lとなっています。
もちろん、ノンターボ車の方が数値上は優れていますが、ターボ車も十分に低燃費であると言えます。
実際の燃費(実燃費)は、運転スタイルや走行環境によって大きく変わりますが、一般的にカタログ燃費の7〜8割程度になることが多いです。これを基に計算すると、ターボ車でも16km/L〜18km/L前後の実燃費は期待できると考えられます。
高速道路を一定速度で巡航するような状況では、エンジンの回転数を低く抑えられるため、かえってノンターボ車よりも燃費が良くなる場面もあります。したがって、パワーと燃費のバランスは非常に高いレベルにあると言えるでしょう。
中古車選びで失敗しないポイント
ハスラーのターボモデルを中古車で選ぶ際には、いくつかの重要なチェックポイントがあります。まず最も大切なのが、メンテナンスの履歴、特にエンジンオイルの交換記録を確認することです。
記録簿の確認
整備手帳(メンテナンスノート)を確認し、どのような頻度でオイル交換が行われてきたかを確認します。定期的にディーラーや信頼できる整備工場でメンテナンスされてきた車両は、状態が良い可能性が高いです。
エンジンルームの確認
エンジンを始動させ、異音や異常な振動がないかを確認します。オイルフィラーキャップを開けて裏側にヘドロのような汚れ(スラッジ)が付着していないかもチェックしましょう。スラッジが多い場合、オイル管理が不十分だった可能性があります。
白煙の確認
マフラーから白煙が出ていないかも重要なポイントです。エンジンが温まった状態でアクセルを吹かした際に、白い煙が多く出る場合は、オイルが燃焼室に入り込んでいる「オイル下がり」や「オイル上がり」の症状が疑われ、エンジンに問題を抱えている可能性があります。
これらのポイントを販売店の担当者と一緒に確認し、少しでも疑問があれば納得いくまで質問することが、後悔しない中古車選びにつながります。
購入前に確認すべきリコール情報
自動車メーカーは、設計や製造段階の不具合が発見された場合、安全を確保するためにリコール(回収・無償修理)を実施します。
ハスラーも過去にいくつかのリコールが届け出られています。中古車を購入する際は、その車両がリコールの対象となっていないか、対象である場合は既に対策済みであるかを確認することが非常に重要です。
リコール情報は、国土交通省のウェブサイトやスズキの公式サイトで車台番号を入力することで簡単に検索できます。(参照:スズキ株式会社 リコール等情報)
特に、エンジンやトランスミッション、ブレーキといった走行に関わる重要な部品のリコールは、必ず対策済みであることを確認してください。
未対策のまま放置されていると、重大な事故につながる恐れがあります。購入を検討している車両の車検証に記載されている車台番号を控えておき、事前に調べておくと安心です。
結論:ハスラー ターボは壊れやすいのか
この記事で解説してきた内容を総合的に判断すると、「メンテナンスを怠ったハスラーのターボ車は壊れやすい傾向にあるが、適切に管理すれば決して壊れやすい車ではない」という結論に至ります。
- ハスラーのターボは壊れやすいとの評判はオイル管理の重要性に起因する
- R06A型エンジンはオイル交換を怠るとトラブルのリスクが高まる
- 特にピストンリング固着やターボ本体の故障が報告されている
- 初代モデルはS-エネチャージ関連の不具合にも注意が必要
- ターボの寿命は一般的に10万キロが目安だが乗り方次第で大きく変わる
- メーカー推奨サイクルでのオイル交換が性能維持の最低条件
- 2代目モデルでは走行性能や安全性能が大きく向上している
- ターボ車は坂道や高速道路での力強い加速が最大の魅力
- ノンターボ車と比較するとパワーの差は歴然
- 実燃費もマイルドハイブリッドのおかげで良好な数値を期待できる
- 中古車選びではメンテナンス履歴の確認が最も重要
- エンジン異音やマフラーからの白煙は要注意のサイン
- 購入前には必ずリコール情報とその対策状況を確認する
- 適切な知識を持ってメンテナンスを行えば長く付き合える
- 最終的に壊れやすいかどうかはオーナーの管理次第と言える











